個人塾をデザインする③~指導形式の明確化(2)~

こんにちは。

個人塾起業の専門家

宮本一誠です。


この記事では、塾経営者の視点から見た、

集団指導型と個別指導型の塾について書いていきます。


まず、収益構造上の比較ですが、


●開業時にかかるコストを比べると、

集団授業型の方が教室が広くある必要があるので、

自宅の一室程度から開業可能な個別指導型に比べ、

開業資金が多くかかるといえます。


●開業後の教室運営上のコストも

教室規模の関係で集団指導型の方が高くなります。

ただ、上記の2点は一般的な話であり、

開業や経営のノウハウによっていかにでも調整できます。

ちなみに、私は3万円もかからずに開業しました。


●2つの指導形式でコスト面で決定的に差が出るのは、

やはり「人件費」です。

・集団授業型では、

講師1人に対し生徒は15人程度まで一度に指導できます。

・個別指導型では、

講師1人に対し生徒は1~3人程度を指導します。


生徒一人あたりの人件費で考えると、

集団授業の方が利益率が高いといえます。


一方、生徒一人あたりの客単価で比べると

一般的には集団指導型よりも個別指導型の方が客単価は高いです。

「個別指導だからある程度高単価でも納得」という認識ですね。


ここまで読むと、

集団授業で1度に大人数を相手に指導した方が儲かるじゃん!!

となりがちですが、これはあくまで、

"教室運営がうまくいっている前提"での数字上の話です。


現実的な話をすると、集団指導形式は、

個人での新規開業での参入はかなり難しいです。

以下にその理由を書きます。


1.豊富な受験のノウハウが必要

 集団指導型の塾では、

子どもたちを目的の進学先へ導くことが、最大の役割といえます。

その先導をするわけですから、

塾には受験への深い知識と豊富なノウハウが必要となります。

業界素人であれば、大手に勤めてから開塾することが現実的です。

進学塾勤務からの独立開業であれば、この問題はクリアできるかもしれません。


2.講師の高い指導スキルが必要

 当然ながら、塾の評価は講師の指導スキルと直結します。

大学生のアルバイト講師などは、即戦力にはなり得ませんし、

それなりのスキルを持ったプロ講師を雇用するとなると、

人件費には相応の覚悟が必要になります。

業界素人は、開塾前に集団指導の塾で経験を積む必要があります。

集団授業形式の塾での指導経験がある塾長であれば、生徒数が少ない創業期においては人件費的な問題はクリアできます。


3.学校・学年・レベル・教科に応じたクラス分けが必要

ここは一番の問題になるかと思います。

授業では、学校・学年・教科でクラスを区切る必要があります。

生徒数が少なければ(いなければ)その時間は機能しません。

特化したクラスを設けることは、経営上のリスクともなりうるのです。

生徒数は信頼や実績の積み重ねで、長い時間がかかるものです。

創業期の0ベースで集団授業でサービスを細分化することは、

経営上の観点からみても現実的ではありません。


4.指導・合格実績(=信用)が必要

塾を選ぶお客様の立場になって考えてみましょう。

進学を目指す我が子を塾へ通わせようとするとき、

「東大○人!京大△人!国立大×人!!」

という実績がある塾と、何の実績もない塾、どちらを選びますか?

・・・言うまでもないですよね。

指導実績・合格実績は、短期間で創られるものではありません。

何年、何十年の積み重ねなのです。



以上のような理由により、

集団指導形式の塾を始めることをおすすめはしません。


ですので、新規開業にあたっては

個別指導形式をおすすめしています。


実は、個別指導型であっても集団指導型のような

収益構造をつくることも可能です。


それについては、私の個別相談でお伝えすることとします。

興味のある方は個別相談にお申し込みください。


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